アメリカ大陸横断日記8 | 320のブログ

アメリカ大陸横断日記8

今日は、京阪四条駅で待ち合わせがあったために、鴨川沿いをチャリンコで走った。

外はこの季節にしては暖かくて、チャリンコのペダルを軽快にこいでいたとき、僕が1年生だったころ、この鴨川に憧れて、一人朝もやの中散歩してた時のことを思い出した。

あれは大学1年のとき、サークルの夏合宿で京都駅のドまん前にある旅館に泊まったときだったな。そのとき、まだ飲み会をあまりしたことがない僕は先輩たちのノリが楽しくて朝まで飲んでた。でも、ぽつりぽつりと寝る人が出てきていつの間にか起きているのは僕だけになった。

外は、だんだんと明るくなる。でも、僕はここで寝るのはもったいないって思った。なんせ憧れていた京都のど真ん中で飲んでいるからだ。

僕は大の○ュディマリ好きで、「KYOTO」って曲も好きだった。そのなかに鴨川が出てくるから、小さな頃から僕は鴨川に行ってみたいって思ってた。で、僕は夜が明け始めた頃、しかも雨が降る中、傘をさして鴨川へと、一人向っていった。(変態とは思わないように。まあ暇だったから外の空気を吸いに行った。笑)


あのときの興奮は今でも忘れない。憧れていた鴨川にたどり着いたら早速、階段を下りて、川に沿って歩いていった。小雨の降る中、しかもこんな朝に人なんていないだろうと思ってたけど、以外に人はいて、みんな朝の鴨川を楽しんでいた。

川にはなんかよーわからん鳥が何匹かいて、静かに流れる鴨川を満喫していた。

そんななか、自転車に乗って鴨川を走っていく人を何人か見かけたんだけど、なんか、その人たちに憧れてしまった。京都に住んで、鴨川もテリトリー。なんかうらやましかったからかな。

で、いつのまにか俺も憧れていた人になってしまっていたわけで、なんか、チャリンコをこぎながら切なくなってしまったわけです。

憧れていた人になってしまったはいいが、もう京都を出なければならなくなってしまった。


昨日も、友達が引っ越すということで、その送別会としてその友達の家でたこ焼きパーティーをした。その家主は大学1回の頃からの仲で、仲で?家にはちょくちょく遊びに行っていたから、その家も僕の思い出の一部だった。その家も、今、このブログを書いている頃にはもう、何もない状況なのか。と思うと切なくなる。そして、僕の家も、今月18日に引っ越すことに決まっている。

引越しの準備をし始めるのも明日から。せつねぇ~。

でも、この大学4年間の思い出はきっと将来、息子や、孫に話すんだろな。

残り50日切ったけど、あと少し京都を楽しんで卒業したい。


では、アメリカ大陸横断日記8へ。


本日の行程。


ローズバーグ→チリカワ国定公園→サワロ国立公園→ツーソン→フェニックス

とりあえず、これまでのルートを確認するためにも地図を載せてみよう。

地図


ローズバーグのモーテルを出てから、僕たちはツーソンへ向った。

あいかわらず、乾燥地帯なので、雲ひとつない晴天。気分良く今日もドライブを楽しんだ。


インターステイト10


ツーソン周辺には、国立公園や国定公園や、これぞ西部の町っと思えるような地域があると旅行雑誌に書いてあったので、僕は期待していた。もちろんサボテンもたくさん生えている。


ツーソンへ向うために僕たちはインターステイト10に乗り、ひたすら西を目指す。だいぶツーソンに近づいたなと思ったところで、地球の歩き方を読んでいると、チリカワ国定公園というところが近くにあることに気付いた。

通り過ぎていたけれども、少し時間があったので寄ってみることに。


チリカワ国定公園までは1時間弱の道のり。どこまでも続く砂漠地帯を走り続けると、道のアップダウンが激しくなってきた。小高い丘みたいなのが続いていて、これまでの平坦な直線を走っていたせいか、この微妙な土地の変化を突き抜けるドライブは楽しかった。


そしてチリカワ国定公園に到着。


公園内に入ると、なんやら積み木みたいになっている岩があちこちに見られた。なんでこんなふうに岩が積み上げられているのだろうか。その不思議な風景に感動した。

また、砂漠の中のオアシスといわれているように、公園内にはなぜか緑色の木や草が生えていた。

公園内にはトレイルがいくつもあったので、僕たちはとりあえず一番奥まで行きとレイルを歩いた。


そこから見えた景色は、すごかった。とにかく自然を感じた。

目の前にはバランスよく積みあがった岩が立ち並び、そして、その奥には乾燥地帯が広がっている。そしてその奥には岩肌が露出する山が連なっていた。


チリカワ国定公園


迫力満点の風景。写真じゃ伝わらない。奥に裁くが広がっているのが分かるでしょうか。


あまりにも景色がすごいので、僕たちは来てよかったー!!とはしゃぎまくり、もう1つのトレイルを歩くことにした。

バランスロック

(こんなバランスよく積みあがる岩がいくつも広がっていた。)


とりあえず、トレイルは1時間くらいで戻ってこれるくらいまでいこうと考えて出発。

歩きながら、積みあがる岩を見て、地球の不思議さを実感する。そして、さらにてくてく歩いた。

ちょっと待てよ。なんかがおかしい。


どうやら僕たちはとんでもなく奥まで来てしまったようだ。早く引き返さなければツーソンに行けなくなってしまう。

僕は夕日に染まるサボテンが見たかったから、焦った。

しかし、今来た道はかなり下り坂だったし引き返すのもいやだから、このまま回って一周することにした。しかも小走り、いや、ジョギングした。

なんで、国定公園で息切れしながら走らなければならないのだろうか。。。途中で休憩したり走ったり、歩いたり。。。結局一周するのに2時間はかかった。


車に戻ると僕たちは1ガロンの水をがぶ飲みした。


そういえば、トレイルに入る前、他の人たちは結構重装備をして入っていってた。行って分かったが、トレイルには休憩所もないし、誰もいない。2時間急ぎ足でトレイルを歩いても、すれ違った人は数人。

電気も何もないところだったので、時間を間違えてはいれば僕たちは死んでいたかもしれない。。。


かなり時間をロスしてしまったが、ツーソンへ向うことに。

途中、見晴らしの広い道路で、僕たちはバックトゥーザフューチャーのテーマソングを流し、そして、時速88マイルまで加速した。

そう、俺たち二人はバックトゥーザフューチャーの大ファンだ。アメリカにきたら絶対にやろうと決めていた。そのために、テーマソングもこしらえてきたのだ。

アメリカの西部でこんなことできるなんて、本当に俺たちは幸せやった。


ツーソンでは、サワロ国立公園へ行く予定だった。サワロ国立公園とは、高さ2メートル以上にもなるサボテンがにょきにょきと生えている地帯。アリゾナを象徴する景色が広がっている。


インターステイトを急いで突っ走った僕たちは、何とか夕方にサワロ国立公園付近まで来ることができたが、どの道から公園まで行くのか、分からなかった。


とりあえず、大まかな地図とある程度の勘で、突き進む。そして道に迷っている間にもどんどん日が暮れていってしまう。

しかし、何とか到着。ギリ。公園には人はほとんどいなかった。ってかほぼ独占状態だった。


入り口にも人がいなかったので僕たちはタダで公園内に入った。ラッキー。

そして、入ると、神秘的な光景があった。昼間に、野生のサボテンを見るだけでも感動するのに、ここには辺り一帯にサボテンが生えている。そして、西の空を赤く染める太陽がサボテンまでも夕日色に染めていた。

西の方角を向いてサボテンを眺めるといつまでたってもここにいられそうな雰囲気につつまれた。


サワロ国立公園


美しい光景に気をとられ、急いで車から降りようとしたら、この写真に写っている運転席側のサボテンを一枚ちぎってしまった。

Nにサボテンを傷つけてしまった!!というと、興味深深そうにやってきて、サボテンに何か手を加えようと、手を伸ばした瞬間。


サボテンの針が何本も刺さった!!!という。僕は大丈夫かな??と思いつつも、木のとげが刺さる程度だと思い、この時のNの気持ちが分からなかった。。。。(後で分かったのだが・・・)


日が沈んだので、サワロ国立公園を出て、ツーソンの市街地に行くことにした。が、暗くて街に何があるかはよく分からない。。。


とりあえず、この思い出を、卒業アルバムに載せようと、日本にいる友達にメールで写真を送ろうと、ネットができる場所を探す。地図を見ながらうろちょろ回ったり、コンビにで尋ねたり。すると、コンビににいたおねえちゃんが、図書館ならできるよと教えてくれたので急いで向うことに。


図書館は閉館寸前だったが、ビジターとして入ることができた。んで、パソコンで焼こうと思ったが・・・・・

デジカメの電池が切れた・・・・・・それに日本語も使えない。。。

あれこれ焦っていると、閉館時間に。それでも、なんとかしたいと、図書館のおばちゃんにお願いすると、心優しく、あと少し使わせてくれた。しかし、うまくいかない。。。。


もうこれ以上おばちゃんに迷惑はかけれないので、退散することに。おばちゃん、ありがとう。


図書館を出て、本当はオールドツーソンスタジオとか、ツーソンの町を回りたかったが、今日はフェニックスのハードロックカフェに行きたかったので、悔しながらもツーソンを後にした。


町を出ると、毎度おなじみの、闇ドライブが始まった。

今日で3度目の夜の運転だけども、慣れる気配はない。とにかく暗すぎて焦点が合わないのでしんどい。気持ち悪い。


おまけに眠気もやってきたので、僕たちは死の危険性を察知して、途中のレストエリアで仮眠をとることにした。こうでもしなかったら、本当に事故る。

30分ほど寝る予定だったけれども、1時間くらい寝てしまった。

ハードロックカフェが何時までやっているか分からないので、起きたらすぐに出発した。

そして、フェニックスに到着。ハードロックカフェに着いたのは夜の10時か11時くらいだっただろうか。

店はもう締まっていたみたいだが、店員に聞くと、グッズは見てもいいと言ってくれた。

助かった!!


そして、おきまりのショットグラスをゲット!!!気持ちよく、その場を去り、次は今日泊まるモーテルを探した。

アメリカに来て、予想以上にお金を使ってしまった僕たちは前の日の晩に、明日からは2人で30ドルくらいのモーテルに泊まろうと誓っていた。だから、町を少し離れてみた。

が、なぜかなかなかモーテルが見つからない。。。ん~。。。。


頑張って探したけれども、僕もNもそうとう疲れていたので、少々高かったが、朝食付も付いてるし、1泊50ドル(2人)のモーテルに泊まることにした。

これまで、ほとんどのモーテルが、安くしてくれと頼むと安くしてくれたのに、ここはちょっと頑固なせいか、全く安くしてくれなかった。。。


モーテルに着き、寝る準備のため、ズボンを脱いだ。

すると、足にチクと痛みがはしった。よーく見てみると、サボテンが刺さっていた。。。

あのときのサボテンだ!!!!!

サボテンは何箇所か刺さっていて、とろうとすると、次は手に刺さった。慎重にとらないと、他のとこに刺さる。とにかくサボテンは簡単に体に刺さった。

この時Nの気持ちが理解できた。サワロでの彼の悲劇はそうとうなものだったのだ。。。


サボテンとの死闘も決着が付き、僕たちはすぐに寝ることにした。

昨日も8時間寝たのに、この眠気はなんだ。。。

そして、今日もいつもどおり、僕たちは死んだように眠った。